前回のエントリー「J-head hotend metal version 新しいホットエンドを買いました」で新たに導入したホットエンド”J-head hotend metal version”を使ってみました。
オールメタルのホットエンドを使ってみる
ファームウエアのMarlinやスライサーのSlic3rの設定は以前のままにして、とにかくプリントしてみることにしました。ホットエンドの温度設定は210℃です。
ヒートベッドの加熱(50℃)とホットエンドの加熱(210℃)が終わって3dプリンターが動き始めたのですが、何かがおかしい。ホットエンドを変えたばかりだしホットエンドの中にフィラメントが十分に入って無い場合もあるので、プリントするものの廻りのループ(LOOPS)を多めの”10″に設定しておいたのですが、フィラメントが全然出てこない。どうしたのか思っていろいろ見てみたけどよく分からない。そこでチューブフィッティングがきちんと嵌っていないでは無いかと思って触ってみたら、もう触れないくらいに熱くなっていたんです。
オールメタルのホットエンドはファンが必要
オールメタルのホットエンドはアルミ製のフィンがヒートシンクの役割を果たすから、バレルの部分はそれだけで冷却されるのかと思っていたんだけど、そんなことは全然ないんですね。むしろバレル部分も金属なので加熱されたホットエンドの熱が伝わり易くなっている。
そこで、急遽プリントした部分を冷やす為に付けている裏側のファンをフィンの部分に当てることにしました。オールメタルのホットエンドはバレル部分を冷やす為のファンが必須なんですね。これが無いとPLAでプリントしたXキャリッジ(X-carriage)が溶けそうです。
ファンを設置したみたが…。
チューブフィッティングや自作したアルミ製マウントプレートが触れないくらいに熱くなっていたので、これはちょっと強力なファンが必要だと思って、手持ちのなかで一番強力なミネベアの40mm角ファン”1608KL-04W-B59″というのを付けてみました。これは12V用で0.15Aのもので40mm角ファンの中では消費電流が多めのです。バレルを冷やすファンは常時稼働したいので、ATX電源の12Vに直接つなげました。そして再度プリントに挑戦です。
12V-0.15Aのこの40mmファンは風量が多くてホットエンドを加熱していってもアルミ製マウントプレートが手で触れないくらいに熱くなることはなさおすですが、ファンの音はうるさいです。しかし問題が…。
ファンが強すぎて205℃以上にホットエンドの温度が上がらなくなってしまいました。ヒーターキャリッジの能力よりもバレル部分の冷却能力の方が高くなってしまいました。
ファンを変えたらプリント出来るようになりました
12V-0.15Aのファンを使ったらホットエンドの温度が上がらなくなってしまったので、ファンを12V-0.06Aの40mm角ファン”SY124010L – SCYTHE”に変更しました。40mm角のファンってあまり店頭には売ってないですね。
ファンの音も静かになりこれでバレルの冷却が出来るのか不安にもなりましたが、ホットエンドが210℃になっても、アルミ製マウントプレートやチューブフィッティングが熱くて触れないということは無くなりました。触れると少し温いといった感じです。
そして新しいホットエンドを使ってプリントしたのが”Marvin”です。”Marvin”は「3Dプリント活動のシンボル(The symbol of the 3D Printing movement)」なんです。このMarvinはハングオーバーした部分やブリッジになった部分があって、見た目よりもプリントするのは難しいです。脚の部分なんかはキレイにプリント出来ているのですが、ハングオーバー部分は垂れてしまってますね。プリントした部分もきちんと冷却しないといけないですね。
3D Hubs Marvin-Key Chain – Thingiverse
なんか面白そうなので写真を撮ったついでにMarvinのアニメーションgifを作ってみました。
新しいX-carriageを作製中
ホットエンドを新しくして、バレル部分を冷却しなければいけないことや、ノズルの位置が以前と変わってしまいました。僕が作ったこの3dプリンター”Prusa Mendel i2″はX軸の2本のリニアシャフトが並行に並んでいて、バレル部分を冷却する為のファンを設置するのがこのままでは難しいです。さらにノズル部分もXキャリッジから遠くなりプリントした部分の冷却用ファンを設置する新たなマウントが必要になるので、新しいX-carriageを作ることにしました。OpenSCADを使ってモデルを作っているのですがなかなか難しいです。思考錯誤していますがちょっと時間が掛かりそうです。
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