ノズル先端とヒートベッド(Zステージ)の間隔は、3dプリンターにとってとても重要で調整が難しいです。その間隔(隙間)を具体的な数値で調整出来るように隙間ゲージを買いました。
ノズルとベッドの間隔調節は紙
ノズル先端とヒートベッドの間隔はどうやって調節していますか?僕はノズルをZ=0の位置にしておき、ノズルとベッド(ステージ)の間に少し厚めの紙を挟み、ベッドの四隅にあるネジで調節していました。これをベッドの角4点でやります。
だけど紙だと厚さが分からないし、全ての紙が同じ厚さなのかも分からない。ベッドを水平には出来るけれど隙間の距離を指定して調節出来ない。ましてや金属みたいに硬く無いから調節といっても限界があると思うんですよね。
結局、最終的にはプリント時のLOOPを5周とか多めに設定しておいて、実際にそのLOOPのプリント厚さを見ながら調節するといった感じになっていました。(スライスソフト”Slic3r”では設定でプリント物の外周に指定した回数だけループ状に試しプリントが出来ます。)
隙間調節を甘く見るとプリントに失敗する
今までにノズルとベッドの隙間調節を怠ったり、適当に調節してプリントに失敗したことが何度もあります。ほとんどの原因は以下の2つ。
- ノズルとベッドの隙間が大きすぎて一層目のレイヤーがベッドにきちんとくっつかなかった。その結果、プリントの途中でズレてしまってその後はニュルニュルと溶けたフィラメントが出てくるだけ。
- ノズルとベッドの隙間が小さすぎて一層目の充填(Infill)時に設定した量のフィラメントが送り出せなくなる。その結果、エクストルーダーがフィラメントを送ろうとするけど送れないので、ギアが空回りしてフィラメントが削れてしまうだけ。
そして結局プリントに失敗してしまうというものです。
調整に隙間ゲージを使う
そこで隙間の距離をきちんと数字で管理しようと思って、すきまゲージ(シックネスゲージ)を買いました。
買ったのはシンワ測定株式会社の「シックネスゲージB 100mm9枚組」。近所のホームセンターで450円で売ってました。税抜き価格です。リーフ(というらしい)が9枚組になっていて、それぞれの厚さは、0.04mm、0.05mm、0.06mm、0.07mm、0.08mm、0.10mm、0.15mm、0.20mm、0.30mm。これで何枚かを適宜組み合わせて使えば0.04mmから0.8mm位まで0.01mm刻みで隙間を計るとこが出来ます。1mmくらいまでは計れるのかな?
ちなみに材質は「炭素工具鋼」で、それぞれの許容差は0.04m~0.15mmのリーフが±0.005mm、0.20mmと0.30mmのリーフが±0.012mmと書いてありました。
使いにくいから留め金具を壊す
この「シックネスゲージB 100mm9枚組」のリーフは隙間に合わせて曲がるのだけど、ちょっと使い難いです。例えばノズルとベッドの隙間を0.2mmで調節したいと思ったら0.20mmのリーフだけで差し込めば良いので、リーフを一つに留めてある金具を壊してリーフをバラバラにしました。留め金具はルーターにダイヤモンドカッターみたいなのを付けて削ればすぐに外せました。
シンワのシックネスゲージには25枚組のもあるのだけど、そちらの留め金具はネジ式になっているので簡単に外すことが出来るようです。
すきまゲージで調整
実際に使ってみたしたが、やっぱりきちんと数値で隙間距離を調節出来るのは良いですね。これで何度かプリントしてちょうど良い間隔を探して行きたいと思います。
スライスソフト”Slic3r”では、第1層目のレイヤー高さは「Print Settings」→「Layers and perimeters」にある「Layer Height」の二番目にある「First layer height」で設定出来ます。さらに「Print Settings」→「Advanced」にある「Extrusion Width」の二番目にある「First layer」で太さ(押出量)を設定できます。僕はデフォルトの200%にしています。
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