新しいフィラメントを買いました。今回はちょっと値段が高いPolymakrの”PolyPlus PLA 1.75 白”です。いろいろ期待を込めて高級なフィラメントを注文して、プリントしてみました。
高級フィラメントPolymakr PolyPlus PLA
今回買った”高級”フィラメントは、Polymakr社の”PolyPlus PLA 1.75 白”です。マーケットプレイスなので送料がかかりますますがAmazonで買えます。1スプール当り750gで、価格は3,780円。そして送料が500円かかります。1kg当りに換算すると5,500円程度(送料込み)となり、Amazonで買える他の安いPLAフィラメントに比べると2倍近い価格です。
他より高いフィラメントをなんで買ったかというと、今までに使ってみた3000円/1kg程度のフィラメントは、折れたり詰まったりして安定したプリントが出来ないことがあったからです。結局、プリントが失敗してしまい、また始めからプリントし直すことを考えると、高くても品質が良くて安定したプリントが出来るフィラメントが良いのではないかと考えたのです。
折れるフィラメント:新しいフィラメントを買いました。PLA 1.75mm Yellow
詰まるフィラメント:新しいフィラメントを買いました(2) PLA 1.75mm Water
Polymakrのフィラメント
Polymakrは、品質の良いフィラメントや新しい素材のフィラメントを開発しています。今回買ったPolyPlus PLAは、一般的なPLAフィラメントだけど、品質を高めて詰まりを無くしたものです。(「少なくした」ではなく「無くした」とHPには書いてあります。)半透明も含めて全部で11色があります。
その他、強度を高めたPolyMAX、木粉のような樹脂のPolyWood、柔軟性のあるフレキシブルなPolyFlexがあります。
国内の3DプリンターメーカーのBonsai lab.でも売っています。Bonsai lab.の説明ではアメリカの会社のように読めますが、中国の材料メーカーが立ち上げた国際チームだそうです。Polymakrのホームページにはいろいろな情報が載っているので参考になります。
Polymakr PolyPlus PLA 1.75 白
前置きが長くなってしまいましたが、Amazonで注文してから数日で届きました。千葉県から発送されます。
Polymakrの日本での輸入販売元のクロスリンク&リサーチ合同会社からの発送なので、Amazonの箱には入ってなくて、製品の箱をプチプチで包装してありました。フィラメントはPolymakrの箱に入ってます。メーカーが分かるってなんか安心しますね。
箱を開けると空気を抜いてみっちりと密封された袋の中にフィラメントが入っています。スプールの中には乾燥剤も入っています。PolymakrのホームページやAmazonに載っている画像には、こんな切れ込み無いんだけどなぁ。
密封されてるビニル袋はチャックが付いているので、使わない時にはこの袋に乾燥剤と一緒に入れおいてねということなのでしょうか?
フィラメントを袋から出してみました。スプールは幅が狭いです。750gなので見た目はちょっと少ないなぁといった感じ。スプールの外周部にフィラメントを留めるフックのような切り欠きがあります。これが実は結構やっかいものでした。
フィラメントが巻いてあるスプールの直径は200mm、穴の直径は55mm、スプールの幅は48mmです。直径は大きいけど幅は狭いスプールです。横からフィラメントの残量が分かる穴が空いているのは便利ですね。
箱の中にはフィラメントと一緒にPolyPlus PLAの製品情報シートが入っています。写真では見難いので、一応表にしておきます。最後の注釈の文章がおかしいですね。中国人が書いたのかなと思ってしまいますが、温度設定など細かく表記してあります。
色 | 11種類(無着色、白、黄、オレンジ、赤、青、黒、半透明黄、半透明オレンジ、半透明赤、半透明青) |
フィラメント径 | 1.75mm、3mmの2種類(<±0.05mm) |
フィラメント重量 | 750g |
プリンティング可能温度 | 180~240℃ |
推奨プリンティング温度(推奨extruder設定温度) | 1.75mm:190~200℃(造形テーブル温度:60~70℃)、210~230℃(造形テーブル温度:設定なし) 3mm:210~230℃ |
推奨造形テーブル温度(温度設定が可能な場合) | 60~70℃ |
推奨プリンティング速度(フィラメント送り速度) | 40~120mm/s |
スプール径/スプール穴径/スプール厚 | 20cm/5.5cm/4.8cm |
※実際のプリンティング温度は、エクストルーダーの種類やプリンティング速度に依存して調整してください。
PolyPlus PLAを使ってみる
“PolyPlus PLA 1.75 白”を実際に使ってみました。上に乗せるタイプのスプールホルダーを使ってみたのだけど、スプールに切れ込みがあってそこを乗り越える時にガタガタと揺れるしエクストルーダーに余計な力がかかってしまうのも嫌なので、以前に使っていたスプールの中心で支えるホルダーに変更しました。
だけどここからちょっと失敗が続きます。
まず最初はそのままの状態で使っていたのだけど、スプールの切れ込みにモーターの配線が引っかかり回らなくなってしまいフィラメントが出なくて失敗。
そこで、この切れ込みをテープで塞いでプリントしたのだけど、次はフィラメントがスプールから外れてしまい中心の軸のところに巻き付いちゃって、これまた回らなくなって失敗。
最終的にフィラメントを通すガイドを作ってプリントし、エクストルーダーに取付けてやっとのことでちゃんとプリント出来るようになりました。
ベアリングをスプールの穴に取り付ける部品を新たに作りました。
プリント具合はなかなか良好
新しいフィラメントでプリントしてみました。プリントしたのはThingiverseにある骸骨”To Make or not to Make”です。ひとつのパーツで出来ていて、サポート無しでプリント出来ます。また底面部分が平らになっているのでプリントし易くなっています。もとのモデルを40%に縮小してレイヤー高1.5mmでプリント。全高約6cmです。
PolyPlusプリントしてみて感じたのは、フィラメントの粘度が高いんじゃないかなということ。粘度が高いからと言ってフィラメントが溶けないということは無くて、実際、推奨温度よりも低い185℃でプリントしても何も問題はありませんでした。今まで使ってみたフィラメントと比べると漏れや糸引きも少なく、オーバーハング部分もなかなか綺麗にプリント出来ています。何もない中空に突然現れる部分など物理的に無理な所はプリント出来ないけれど、粘度が高めなのできちんと冷却すれば少しくらい無理そうな部分もいけそうです。
それにしても、やっぱり横の線が出てしまうな。どうみてもこれはZ軸に使ってるM8の寸切りボルトの影響だな。
と、PolyPlusのフィラメントに関しては良いことばっかり書いてしまったけれど、もしかしたら高いフィラメントだから、きっと良いフィラメントなんだろうという先入観や期待があるかのかもしれません。なのであまり内容を鵜呑みにしないでくださいね。
・To Make or not to Make – Thingiverse
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